今まで通りでは通用しない、Airbnbホストに迫る環境の変化

「Airbnbに出せば勝手に予約が入って、どんどん売り上げが伸びる」

2015年上期までは、民泊はこのように説明されることが多く、民泊を美味しい収入源として物件数を拡大していくホストも多数存在していたという。

しかし、2年前からAirbnbに登録しているホストは、今年に入っての大きな環境の変化があると話す。

具体的にはどのような変化があったのだろうか。

 

1.Airbnbホストの急増

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もはや説明は不要だろう。上記は東京都内におけるAirbnbに掲載されるリスティング数(物件数)の推移を示したもので、ここ1年は急激な伸びを見せている。

 

2.スマートプライシングによる単価下落

スマートプライシングとはAirbnbが保有する膨大なデータから、その物件エリアへの需要バランスを踏まえ自動で最適な宿泊料金を設定してくれる便利な機能のこと。宿泊料金の設定は案外難しく、ベテランのホストでも頭を悩ます部分である。故に、初心者ホストは経験、ノウハウを持たないため、まずはこのスマートプライシングの機能を使うのだ。

しかし、この機能についてベテランホストは指摘する。「スマートプライシングで自動設定される料金は本来狙える宿泊料金よりも1割〜2割ほど安く設定されている事が多い。そのため、初心者ホストが急激に増え、彼らがこの機能を利用することで、宿泊料金の相場が大きく低下してしまった。」

便利な機能ではあるが、ホテルや旅館よりも競争優位を高め、Airbnbへの競争優位を高めようとする思惑があるのかもしれない。

 

3.円高による宿泊単価の下落

訪日外国人の絶対数が増加した事に加え、円安の恩恵を受け、中国人観光客を中心とした「爆買い」が日本に大きな経済効果をもたらし話題となった。

しかし、2016年10月現在では、昨年の4月からの円高基調が続いており、「爆買い」の勢いは目立たなくなった。実際に、Airbnbホストの間でもそのように話される事が多い。あるホストは、中国人ゲストがチェックアウトした後に清掃へ入ると、部屋には45リットルのゴミ袋が17袋も置かれており、そこには大量の「爆買い」の痕跡があったという。今では、そのようなケースはほとんど無く、円高の影響が現れていると考えられる。

円高の影響は買い物予算の低下だけではなく、当然宿泊予算の低下にもつながっている。

 

4.アジア圏ゲストのテクニックにゲスト困惑

「気になったリスティングを10件お気に入りにしておいて、宿泊日の直前2、3日前にリクエストしたら絶対安く泊まれるよ」

ある国のコミュニティでは、Airbnbで安く予約するためのテクニックとして、このような会話が成されているのだという。そのせいか、最近では予約リクエストの第一声が、ベストプライスを出してくれというストレートに交渉を持ちかけられる事も増えたと、ベテランホストは話す。

 

このようにホストが増えた事で競争が激しくなり、加えてゲストも狡猾になってきている。これまで同様の考えでAirbnbの運営を考えていると間違いなく収益的な意味で失敗してしまうだろう。傾向の変化を素早く察知し、対策をもって安定した運営をしていきたいところだ。