住宅宿泊事業法(民泊新法)施行時期・内容に関するまとめ

 

住宅宿泊事業法(民泊新法)とは

何を目的とした法律なのか?

この法律は、我が国における観光旅客の宿泊をめぐる状況に鑑み、 住宅宿泊事業 を営む者に係る届出制度並びに 住宅宿泊管理業 を営む者及び 住宅宿泊仲介業 を営む者に係る登録制度を設ける等の措置を講ずることにより、これらの事業を営む者の業務の適正な運営を確保しつつ、国内外からの観光旅客の宿泊に対する需要に的確に対応してこれらの者の来訪及び滞在を促進し、もって国民生活の安定向上及び国民経済の発展に寄与することを目的とする。(引用元:住宅宿泊事業法案

住宅宿泊事業法により、旅行者などの宿泊客を住宅に宿泊させる「 民泊 」に関する定義やルールが明確に定められることとなる。ルールを設けることで民泊を営む ホスト の質を保ち、日本の観光業を促進していこうという狙い。

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民泊新法の内容について

営業日数に関する制限

この法律において「 住宅宿泊事業 」とは、 旅館業法 (昭和二十三年法律第百三十八号)第三条の二第一項に規定する営業者以外の者が宿泊料を受けて住宅に人を宿泊させる事業であって、人を宿泊させる日数として国土交通省令・厚生労働省令で定めるところにより算定した日数が一年間で百八十日を超えないものをいう。(引用元:住宅宿泊事業法案

年間180日を超えて営業はできない、つまり宿泊希望者からの 予約 リクエストがどれだけ多くても、民泊施設に ゲスト が宿泊する営業日を180日以内におさめなければならない。

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「許可」から「届出」へ

(届出)

第三条 都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区(以下「保健所設置市等」という。)であって、その長が第六十八条第一項の規定により同項に規定する住宅宿泊事業等関係行政事務を処理するものの区域にあっては、当該保健所設置市等の長。第七項並びに同条第一項及び第二項を除き、以下同じ。)に住宅宿泊事業を営む旨の届出をした者は、旅館業法第三条第一項の規定にかかわらず、住宅宿泊事業を営むことができる。

2 前項の届出をしようとする者は、国土交通省令・厚生労働省令で定めるところにより、住宅宿泊事業を営もうとする住宅ごとに、次に掲げる事項を記載した届出書を都道府県知事に提出しなければならない。

一 商号、名称又は氏名及び住所

二 法人である場合においては、その役員の氏名

三 未成年者である場合においては、その法定代理人の氏名及び住所(法定代理人が法人である場合にあっては、その商号又は名称及び住所並びにその役員の氏名)

四 住宅の所在地

五 営業所又は事務所を設ける場合においては、その名称及び所在地

六 第十一条第一項の規定による住宅宿泊管理業務の委託(以下単に「住宅宿泊管理業務の委託」という。)をする場合においては、その相手方である住宅宿泊管理業者の商号、名称又は氏名その他の国土交通省令・厚生労働省令で定める事項

七 その他国土交通省令・厚生労働省令で定める事項

(引用元:住宅宿泊事業法案

旅館業法では、「旅館業を経営しようとする者は、都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区にあつては、市長又は区長。第四項を除き、以下同じ。)の許可を受けなければならない。(引用元:旅館業法)」とされている。しかし、民泊新法ではこの規定に関わらず、届け出した者は民泊を運営できる旨が明記されている。

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宿泊者(ゲスト)の名簿を作成・保管

(宿泊者名簿の備付け等)

第八条 住宅宿泊事業者は、国土交通省令・厚生労働省令で定めるところにより届出住宅その他の国土交通省令・厚生労働省令で定める場所に宿泊者名簿を備え、これに宿泊者の氏名、住所、職業その他の国土交通省令・厚生労働省令で定める事項を記載し、都道府県知事の要求があったときは、これを提出しなければならない。(引用元:住宅宿泊事業法案

民泊施設を利用する宿泊者の名前、住所、職業など、必要事項を記載した名簿を作成する義務がある。

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民泊運営業務の委託義務

(住宅宿泊管理業務の委託)

第十一条 住宅宿泊事業者は、次の各号のいずれかに該当するときは、国土交通省令・厚生労働省令で定めるところにより、当該届出住宅に係る住宅宿泊管理業務を一の住宅宿泊管理業者に委託しなければならない。ただし、住宅宿泊事業者が住宅宿泊管理業者である場合において、当該住宅宿泊事業者が自ら当該届出住宅に係る住宅宿泊管理業務を行うときは、この限りでない。(引用元:住宅宿泊事業法案

民泊の運営者は、運営業務を「住宅宿泊管理業者」に委託しなければならない。「住宅宿泊管理業者」とは国土交通大臣の登録を受けたものをいう。つまり、「住宅宿泊管理業者」ではない者が不在型民泊を運営しようとする場合は、「住宅宿泊管理業者」への委託が必須となる。

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住宅宿泊事業法(民泊新法)の施行時期は2018年6月

(施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次条及び附則第三条の規定は、公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。(引用元:住宅宿泊事業法案

条文では上記の通り記載されている。その他、共同通信は8月29日、観光庁が民泊新法を2018年6月に施行する方針であると報じた。営業日数の短縮を検討している自治体に向けて、できる限り準備期間を長く確保する意図があるとしている。

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まとめ

住宅宿泊事業法の内容に関するまとめ

  • ⺠泊=住宅という位置づけにより今まで宿泊施設を作ることができなかった住宅街でも営業可能
  • ⺠泊を「家主居住型」と「家主不在型」の2つに区別しいずれも年間180泊以内で営業可能
  • 家主は都道府県知事へ届出(ネット届出も可能の予定)で営業可能 ※許可ではない
  • 「家主不在型」⺠泊は住宅宿泊管理業者(管理会社、代行会社)への管理委託を要し、管理者には国土交通大臣への登録を義務付け
  • ⺠泊ホストとゲストをマッチングする予約プラットフォームは観光庁⻑官の登録が義務付け

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3つの民泊運営方法

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参照:「民泊新法、来年6月施行へ
参照:「住宅宿泊事業法案
参照:「旅館業法